「2手目の革新 3二飛戦法」ひとくちレビュー
「2手目の革新 3二飛戦法」のひとくちレビューをお送りします。著者は、プロ公式戦で初めて2手目△3二飛を採用した長岡裕也四段(棋書発売当時)です。
「2手目の革新 3二飛戦法」のひとくちレビューをお送りします。著者は、プロ公式戦で初めて2手目△3二飛を採用した長岡裕也四段(棋書発売当時)です。
将棋ファンにおなじみの将棋情報局にて、プロ棋士が「登場したときに最もびっくりした戦法」をまとめた記事が公開されました。この記事は、「将棋年鑑2018」内の「棋士名鑑」コーナーでの棋士へのアンケートのひとつ「登場したときに最もびっくりした戦法はなんですか?」の回答で上位だったものをまとめたものです。
2018年から2019年にかけて、「さわやか流疾風三間飛車」、「三間飛車戦記 2008~2019」、「必勝 三間飛車破り」など、三間飛車関連の棋書が多数リリースされました。一方で、2020年は四間飛車関連の棋書のリリースが目立っています。
2019年8月21日に行われた順位戦B級2組、▲藤井猛九段 対 △戸辺誠七段戦。振り飛車党同士の屈指の好カードとなった本局にて藤井九段は、初手▲7八飛戦法を採用しました。藤井九段の初手▲7八飛戦法といえば、3月に行われた第67期王座戦二次予選、対△松尾歩八段戦で初採用し、かつ意欲的な新手を披露したことが思い出されます。
2019年6月22日に行われた第40回日本シリーズJTプロ公式戦、▲菅井竜也七段 対 △久保利明九段戦。振り飛車党トップ棋士のふたりが1回戦で潰し合うのはもったいない面もありますが、このふたりが対戦しないと起こりえない高度な相振り飛車戦を観られたことは、価値があって良かったと言えるでしょう。
鬼殺しをはじめとする奇襲三間飛車と、2手目△3二飛戦法などの特殊な三間飛車の基礎知識、定跡をまとめました。詳細記事へのリンクも載せています。
棋界ニュースや棋書の紹介など、価値の高い情報をつぶやき続けている将棋情報局編集部Twitter。発売前の棋書をチラ見せしてくれたりもします。その将棋情報局編集部Twitterが、佐藤康光九段が2手目△3二飛戦法からの4手目△4二銀の新手を披露した一局を特別無料公開してくれています。
「2手目△3二飛戦法」とは、初手▲7六歩に対し2手目△3二飛として、後手番で手損せず石田流に組んだり、角道オープンのまま進めて先手の駒組みをけん制したりする狙いを持った三間飛車戦法です。
2018年10月に行われた第40期霧島酒造杯女流王将戦三番勝負にて、里見香奈女流王将(四冠)が猫だまし戦法(初手▲7八飛戦法&2手目△3二飛戦法)を連続採用して加藤桃子奨励会初段に勝利し、女流王将位を防衛しました。
※この記事は、2004年に書いた記事に加筆修正を加えたものです。2018年現在では当たり前の後手番猫だまし戦法(2手目△3二飛戦法)ですが、2004年当時は「ありえない戦法」と考えられていました。今の認識で読むと、当時書いた文章はおかしな内容になっていますが、あえてそのままとしています。また、2008年に2手目△3二飛戦法が現れたときに追記した興奮気味の文章も、その衝撃が伝わってくる当時のままとしています。