2019年にプロ棋界で最も指された振り飛車は?

昇級・昇段 棋界ニュース

進化するプロの流行戦法〜振り飛車編〜

毎週日曜日の朝に放送されているNHK将棋フォーカス。

2020年7月26日に放送されたNHK将棋フォーカスの特集は、「進化するプロの流行戦法〜振り飛車編〜」でした。

講師は近藤誠也七段。特集の中で取り上げられていたトピックスの一部は以下の通り。充実の内容で、良い特集でした。

トピックス(一部)
  • 各振り飛車の特徴
  • 振り飛車の戦型別採用率
  • 現役プロ棋士中の振り飛車党の割合
  • 対抗系での居飛車の流行戦法、新戦法
  • 振り飛車党インタビュー
  • 対抗系での振り飛車の新戦法

居飛車の流行戦法としてトーチカ囲い(ミレニアム囲い▲7八金型)、新戦法としてエルモ囲い急戦が、また、振り飛車の新戦法として振り飛車ミレニアムが取り上げられていました。

振り飛車ミレニアムについては、プロ棋界で最初に採用した司会の都成竜馬六段をフィーチャーした面もありそうですが、実際にプチ流行しているのも事実です。

振り飛車ミレニアム

「将棋革命!振り飛車ミレニアム戦法」2020年3月発売

三間飛車が最多

そして最も注目したのが「振り飛車の戦型別採用率」。ここで言う「戦型別」とは、向かい飛車、三間飛車、四間飛車、中飛車という大きなくくりです。

「平成31年・令和元年版 将棋年鑑 2019」には戦型別採用率は載っていなかった(自分が見つけられなかっただけの可能性もありますが)ので、これはうれしいデータでした。

「近藤七段調べ」のデータでしたが、プロ棋士の方はプロ公式戦全体のデータベースにアクセスできるはずなので、信頼できるものでしょう。

1996年のデータと2019年のデータが対比される形で、採用率(%)が紹介されていました。

なぜ1996年が取り上げられたのかは謎ですが、察するに、この年は藤井システムが流行していた時期で、1997年には藤井猛九段が将棋大賞の升田幸三賞を受賞しました。四間飛車の採用率が過半数を優に超えており、特徴的な年として取り上げられたのでしょう。

その後、二千ゼロ年台後半あたりはゴキゲン中飛車をはじめとする中飛車が最多となる年もあったと思いますが、そこは触れられていませんでした。

そして昨年2019年の結果は、微差ながらも見事三間飛車がトップでした。

ちなみに、三間飛車トップの要因を説明する中で、チラリと戦友・山本博志四段の名前を出したところがさすが近藤七段です。

戦い

山本博志四段、近藤誠也七段に勝利 NHK杯

2020年はノーマル四間飛車の年か

さて現在2020年はどうかというと、これは私の想像ですが、四間飛車がトップとなりそうな気がします。

前述の振り飛車ミレニアムや、△7二玉型で△6二金直とする駒組み(耀龍四間飛車系)など、基本的にノーマル四間飛車と組み合わせで用いられる流行形が最近多く、プロ棋戦での採用が目立つからです。つい昨日行われた第14回朝日杯将棋オープン戦でも、折田翔吾新四段が△7二玉・△6二金型を連採していました。

2020年のデータにも注目していきたいと思います。