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西田拓也五段の石田流組み換え 対 伊藤匠五段の居飛車持久戦

VS右四間かんたん講座 第2章・第2節 VS超急戦 いきなり△6五歩・▲8八同飛型 その5

右四間飛車
目次

飛車角交換の変化

【第1図は10手目△6六角まで】
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩v角 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=10 △6六角まで

第1図(前回の第1図と同じ)からは、飛車取りを避ける▲7七角(前回解説)のほかに、5七の地点のほうを受ける▲6八金、▲5八金右、▲4八金のような手が考えられます。一例として、私が最も有力だと思っている▲6八金の変化を以下に示します。

第1図以下の指し手(その3)
▲6八金  △8八角成
▲同 銀  △6二飛
▲5六角  (第2図)

【第2図は手目▲5六角まで】
後手の持駒:飛 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 角 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 銀 ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=15 ▲5六角まで

手順中△8八角成のところ、他の手だとすかさず▲7七桂と跳ねられて(すぐ左桂が跳ねられるのが▲6八金の効果)、後手はなんのために角を打ったのかわからなくなります。続いて最後の▲5六角のところ▲7七桂とするのは、以下△8九飛▲7九角△同飛成▲同銀△4五角▲7八銀△2七角成▲2五飛△5四馬▲2三飛成△2二飛(参考1図)で先手自信無しだと考えられます。

【参考1図は△2二飛まで】
後手の持駒:歩 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・ 龍v歩|三
| ・ ・ ・ ・v馬 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ 銀 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 ・ ・ ・ 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩二 
手数=0 △2二飛まで

2枚角+歩得+手得VS2枚飛車

▲5六角と打たなければならないのはしゃくですが、第2図以下は「角2枚+歩得+手得」VS「飛車2枚」の戦い。これもまあまあの勝負でしょうか。ただ、後手の端攻め(例えば△1四歩▲1六歩?△1五歩▲同歩△同香!▲同香△1九飛、など)を気にしながら駒組みを進めなければならない分、先手が気分的に嫌かもしれません。

2018年追記:先手優勢

△8八角成▲同銀の局面をコンピュータ将棋ソフトに読ませたところ、先手優勢であることがわかりました。この後△6二飛には▲5六角でも▲7七桂でも問題なしです。

例えば▲7七桂の変化では、△8九飛▲7九角△同飛成▲同銀△4五角のところで▲3六角(参考2図)が明快な一手です。

【参考2図は▲3六角まで】
後手の持駒:飛 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 ・v角 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ 角 ・ ・|六
| 歩 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 ・ 銀 ・ 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=0 ▲3六角まで

以下△8九角成には▲7八銀△9九馬▲8一角成、△3六同角▲同歩△5五角には▲2八角で後手はなす術がありません。

極めつけは、戻って△6二飛に対し6五の歩取りを受けない▲6六角!(参考3図)です。

【参考3図は▲6六角まで】
後手の持駒:飛 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 角 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 銀 ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=0 ▲6六角まで

以下△2二銀には▲1五角!で、△3三桂や△3三銀には▲同角右成から3枚替え、△3三飛や△2四飛には▲7七桂からじっくり戦って先手十分です。

(追記ここまで)

▲8八同飛型は先手十分(2018年修正)

結論として、「いきなり△6五歩・▲8八同飛型」について私の研究結果をまとめますと、▲8八同飛に対し①△6七角②△4五角△③△6六角いずれも先手十分な戦いとなります。

以上で「いきなり△6五歩・▲8八同飛型」の説明を終わります。次回からは、「いきなり△6五歩・▲8八同銀型」(▲同飛と▲同銀の違い)について説明していきます。

次回

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