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西田拓也五段の石田流組み換え 対 伊藤匠五段の居飛車持久戦

VS▲4五歩早仕掛け・手順前後

▲4五歩早仕掛け

この記事は、2003年に書いた記事に加筆修正を加えたものです。

目次

羽生四段の▲4五歩早仕掛け

1986年、▲羽生善治VS△小阪昇戦より(敬称・段位略)。

後手三間飛車に対して先手が素早く動く、▲4五歩早仕掛け(第1図)。

【第1図は29手目▲4五桂まで】
後手の持駒:歩三 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v王 ・ ・v金v銀v飛 ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩 ・ ・v角 ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ 桂 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・v歩 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|七
| ・ 角 王 ・ 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=29 ▲4五桂まで

正直、後手三間飛車を指していてこの仕掛けられ方はかなり嫌いです。しかし24ではみな居飛車穴熊もしくは5七銀左・3七桂型急戦ばかりで、これをやられたことはないですが。

将棋倶楽部24万局集で検索をかけたところ、12局くらいヒット。

さて、定跡では、▲4五桂の前に▲3三角成△同銀をいれることになっています。

単に桂跳ねだとどうなるか。

第1図以下の指し手
      △8八角成
▲同 銀  △4六角
▲2九飛  △3三桂!
▲4七金  △6四角
▲3三桂成 △同 飛
▲4六歩  △5三飛(第2図)

【第2図は40手目△5三飛まで】
後手の持駒:桂 歩三 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・v王 ・ ・v金v銀 ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩v飛 ・ ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・v角 ・ ・v歩v歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・v歩 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 金 ・ ・ 歩|七
| ・ 銀 王 ・ ・ 銀 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 桂 
手数=40 △5三桂まで

左桂のさばき

△3三桂がうまい切り返し。後手良し。左桂のさばきは振り飛車の生命線です。

この後、羽生先生の腕力を持ってしても逆転できなかったくらいなので、 プロ的には相当大差なのかも(笑。いや、失礼!)。

終局までの棋譜および詳しい解説は「将棋世界」2003年4月号に載っていますので、深く知りたい方はそちらをどうぞ。

また、この居飛車超急戦に対する後手の指し方の新手法が、「コーヤン流三間飛車の極意 急戦編」にも載っていますので、そちらも参考にしてみるとよいでしょう。

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コーヤン流 VS ▲4五歩早仕掛け ▲某六段 対 △kabagon六段戦より。後手三間飛車に対する、居飛車の▲4五歩早仕掛け(第1図)。三間飛車側が△8二玉型ではなく、「コーヤン流三間飛車の極意・急戦編」で紹介されている「△7二玉・△9四歩型」になっています。▲3五歩が緩手だったのかもしれません。△2五桂と飛車道を止め、さらに▲3五歩の裏を突いて△3六桂。気持ちの良い桂使いが続きました。
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