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西田拓也五段の石田流組み換え 対 伊藤匠五段の居飛車持久戦

コーヤン流 VS ▲4五歩早仕掛け

▲4五歩早仕掛け

この記事は、2003年に書いた記事に加筆修正を加えたものです。

目次

コーヤン流△7二玉・△9四歩型

(参照サイト:将棋倶楽部24)

▲某六段 対 △kabagon六段戦より。

後手三間飛車に対する、居飛車の▲4五歩早仕掛け(第1図)。

【第1図は31手目▲4五桂まで】
後手の持駒:角 歩三 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v王 ・v金 ・v飛 ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩 ・ ・v銀 ・v歩|三
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ 桂 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・v歩 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|七
| ・ ・ 王 ・ 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=31 ▲4五桂まで

三間飛車側が△8二玉型ではなく、「コーヤン流三間飛車の極意・急戦編」で紹介されている「△7二玉・△9四歩型」になっています。

第1図以下の指し手
      △4六角
▲2九飛  △4二飛
▲3三桂成 △同 桂
▲4七歩  △5五角
▲6六銀  △6四角
▲3五歩  △2五桂?!
▲3三角  △3六桂 (第2図)

【第2図は44手目△3六桂まで】
後手の持駒:歩三 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v王 ・v金v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩 ・ ・ 角 ・v歩|三
|v歩 ・ ・v角 ・ ・v歩v歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩v桂 ・|五
| ・ ・ 歩 銀v歩 ・v桂 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|七
| ・ ・ 王 ・ 金 銀 ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=44 △3六桂まで

▲3五歩が緩手だったのかもしれません。

△2五桂と飛車道を止め、さらに▲3五歩の裏を突いて△3六桂。

気持ちの良い桂使いが続きました。

第2図の局面では、まだ△7二玉・△9四歩型の効果はわかりません。

後手としてはこのあと、△7二玉・△9四歩型が活きる展開、すなわち振り飛車側だけ端歩が突いてあることが活きる展開に持ち込みたいところです。

終盤に続きます。

無仕掛け図式の詰将棋

第3図は本譜の最終盤。

【第3図は111手目▲8五桂まで】
後手の持駒:飛二 角 金三 桂 香 歩三 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v香 ・v角 ・ ・ ・|一
|v王 ・ 金 銀v歩 ・ ・ ・ ・|二
| ・v歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩|三
|v歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ 桂 ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・v歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ 桂 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 王 銀 ・ ・ 歩 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀二 歩 
手数=111 ▲8五桂まで

先手玉の回りにはなんの駒もなく、無仕掛図式ですが。

第3図以下の指し手
      △7七桂
▲同 桂  △8九飛
▲7九銀  △7八金
▲同 玉  △8八金
▲同 銀  △6九角
▲8九玉  △7八金 (第4図)

【第4図は122手目△7八金まで】
後手の持駒:飛 香 歩三 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v香 ・v角 ・ ・ ・|一
|v王 ・ 金 銀v歩 ・ ・ ・ ・|二
| ・v歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩|三
|v歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ 桂 ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・v歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 桂 歩 歩 ・ ・ ・ ・|七
| ・ 銀v金 ・ 桂 ・ ・ ・ ・|八
| 香 王 ・v角 銀 ・ ・ 歩 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 金二 銀 桂 歩 
手数=122 △7八金まで

相手玉が狭いうえにこれだけ持ち駒を持っていると、見事に詰むものです。

コーヤン流△7二玉・△9四歩型の効果

最終局面を見ると、後手は見事に端の一手を活かしており、逆に先手は端歩を突いていないことが裏目に出たとも言えます。

こういう勝ち方をしてみたいものです。

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VS▲4五歩早仕掛け・手順前後 1986年、▲羽生善治VS△小阪昇戦より(敬称・段位略)。後手三間飛車に対して先手が素早く動く、▲4五歩早仕掛け(第1図)。定跡では、▲4五桂の前に▲3三角成△同銀をいれることになっています。単に桂跳ねだとどうなるか。
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