3戦目でついに対抗形
2019年1月15日に行われた、第50期新人王戦トーナメント、▲山本博志四段 対 △三枚堂達也六段戦。本局の棋譜と詳しい解説は、将棋連盟ライブ中継アプリで観ることができます。
プロ入り後、2戦連続で相振り飛車となっていた山本四段でしたが、居飛車党の三枚堂六段相手のこの3戦目でついに対抗形となりました(第1図)。
▲5六銀の揺さぶりVS亜急戦
第1図は、先手の▲6七銀を見て△5四歩と突いた局面です。トマホークを警戒した一手でしょう。それでも山本四段は▲5六銀と上がり、揺さぶりをかけていきます。
以下、三枚堂六段も強く応じたため、囲い合いにはならず亜急戦(準急戦)と呼べる戦いが始まりました(第2図)。
大混戦
途中、山本四段が端から龍で、中央から馬で攻めかかるも、香得を活かした三枚堂六段の手厚い受けに跳ね返されます。
以下、着実にと金攻めを間に合わされて先手は手も足も出ないか、という局面もありました(下図)。
#ShogiLive 山本博-三枚堂 84手 △6八歩 pic.twitter.com/V9tMqCRZWv
— Fireworks (@thirdfilerook) 2019年1月20日
しかしこの後三枚堂六段のミスもあり山本四段が猛烈に追い上げ、三枚堂六段の玉はなんと△4一玉〜△7四玉〜△5五玉と逃げ回ることになりました。途中、山本六段が勝ちになっていた局面もあったようです。
一昨日の新人王戦三枚堂六段戦、ご観戦ありがとうございました。 終盤は勝ちがあったようですが、感想戦では1個しか見つけられず、(▲54同銀に替えて▲54同龍)今の実力では難しい局面でした。序盤中盤終盤色々ありましたが… やはり勝てないと振り飛車の魅力は伝えられないですね。また頑張ります!
— 山本 博志 (@yamahiro3ken) 2019年1月16日
私はリアルタイムでは観戦していなかったものの、その日の夜結果を知らない状態で棋譜再生をしているときは本当に手に汗握りました。
三枚堂六段、貫禄の勝利
結果は、154手の大激戦の末三枚堂六段の勝利。第2回上州YAMADAチャレンジ杯優勝などの実績を残している先輩棋士としての貫禄を示しました。
プロ入り3戦目で土が付いた山本四段ですが、対局直後まさかのインフルエンザ発症とのこと。
実は先日からインフルエンザになりました。 最近の流行りみたいですね。
皆さまもお気を付けてください。— 山本 博志 (@yamahiro3ken) 2019年1月19日
かかってしまったものは仕方ないので、しっかり治して次の対局に備えてほしいと思います。
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