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西田拓也五段の石田流組み換え 対 伊藤匠五段の居飛車持久戦

藤井聡太七段、今泉健司四段のノーマル三間飛車に勝利 棋王戦

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藤井聡太七段、順位戦昇級

本題の▲藤井聡太七段 対 △今泉健司四段戦の前に、2020年2月4日に行われた第78期順位戦C級1組、▲藤井聡太七段 対 △高野秀行六段について取り上げておきます。

棋譜と詳しい解説は、将棋連盟ライブ中継アプリで観ることができます。

角換わり腰掛け銀の戦いとなった本局にて、藤井七段が終盤戦で高野六段を突き放して勝利し、9戦全勝でB級2組昇級を決めました。まさに圧倒的な強さと成績でした。おめでとうございます。

本局を取り上げたのは、対局前に公開された高野六段のインタビューがすばらしかったからでもあります。

藤井七段との対局に向け、今一度全力を注いで準備する「おじさん」。

私自身ももはやおじさんの年齢であり、高野六段のインタビューには何か心打たれるものがありました。おじさん必見です。

藤井聡太七段VS今泉健司四段

ここからは本題の、1月31日に行われた第46期棋王戦予選、▲藤井聡太七段VS△今泉健司四段です。おなじく将棋連盟ライブ中継アプリで棋譜と詳しい解説を観ることができます。

このお二人の対局というと、2018年7月に放送された第68回NHK杯テレビ将棋トーナメントが思い出されます。この対局の棋譜は、NHK杯のWebサイトで観ることができます(2019年2月時点)。


今泉四段がプロ棋士になるまでの人生を描いたNHKドキュメンタリー「逆転人生」で本局が大きく取り上げられており、この番組を見たことから、強く印象に残っています。

今回3度目の対局となりますが、藤井七段にとって、少しやりにくい相手となっているかもしれません(2回目の対局では藤井七段が勝利していますが)。

相銀冠

戦型は、藤井七段の当然の居飛車に対し今泉四段がノーマル三間飛車を採用しました。その後持久戦調の将棋となり、相銀冠へ。

千日手もありそうな形になりつつも藤井七段が仕掛けていきましたが、無理攻めだったのかもしれません。今泉四段が得した得した桂を自陣に打ちつけ収まった局面では、今泉四段が優勢だったようです。

しかしそこから勝ちに結びつけるのが難しい。総じて振り飛車が守勢な将棋だったように思います。自陣左辺の駒が残ってしまっているのが痛いです。

単純に「棋力」という言葉では片付けられない振り飛車戦法の難しさが、現れてしまった将棋のように思います。

振り飛車の難しさは、2月4日に行われた順位戦C級1組、▲佐々木勇気七段 対 △片上大輔七段戦(▲居飛車松尾流穴熊VS△四間飛車銀冠)、および2月5日に行われた順位戦B級2組、▲鈴木大介九段 対 △近藤誠也六段戦(▲四間飛車美濃囲いVS△居飛車ミレニアム)を見ていても感じました。

第46期棋王戦は始まったばかり

第45期棋王戦で、藤井七段らを差し置いて本田奎四段が挑戦者になるとは夢にも思いませんでした(現在、渡辺明三冠(棋王・王将・棋聖)との五番勝負の真っただ中)。

あわせて読みたい
本田四段、超急戦棒銀で永瀬七段の三間飛車藤井システムを破り金星 棋王戦 2019年5月1日、令和元年の初日に行われた第45期棋王戦予選、▲本田奎四段 対 △永瀬拓矢七段戦。先手番となった居飛車党の本田四段は初手▲2六歩で居飛車を明示。それに対し後手番・永瀬七段は、4手目△4四歩からしばらく態度を保留したあと、三間飛車に構えました。

この第46期に予選から登場した藤井七段がどこまで勝ち進むか、注目です。

参考:評価値グラフ

Chart by Visualizer

※棋譜解析エンジン / 評価関数:
 YaneuraOu NNUE 4.88 / 振電改

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