ノーマル三間を多用する西川和宏六段
2019年10月28日に行われた第61期王位戦予選、▲西川和宏六段 対 △藤井聡太七段戦。
この対局は、将棋連盟ライブ中継アプリやAbemaTVで中継されました。
言わずと知れた藤井七段に対し、西川六段は三間飛車を多用する振り飛車党。順位戦はC級2組在籍であるものの、竜王戦では2組に在籍し、つい先日の10月21日に行われた第32期竜王戦2組昇級者決定戦・斎藤慎太郎七段(前王座)戦で勝利していれば1組に昇級していた、という「ねじれ」状態にある棋士でもあります(三間飛車穴熊を採用しましたが、惜しくも破れ、昇級はなりませんでした)。
来期から一部昇級者・降級者枠が増えることで、少しは改善しそうです(C級2組からの昇級者数は変わりませんが)。
石田流組み換えVS袖飛車
さて本局は、先手・西川六段のノーマル三間飛車に対し、藤井七段は持久戦を明示。それを見た西川六段は石田流に組み換える動きを見せました。
これに対し藤井七段は飛車を寄って袖飛車に変化。石田流の飛車の頭を狙う常套手段です。
三間飛車穴熊VS銀冠
その後西川六段は8筋から動きを見せ、一触即発にも思えましたが、藤井七段が無難におさめたため第二次駒組み合戦へと進展。
そして西川六段がガチガチの銀冠穴熊に、藤井七段が銀冠に構えました。
玉さばきと怒涛の端攻め
短い中盤戦のあと、藤井七段は怒涛の端攻めを仕掛けました。
受けては1一の香を取られながらも玉を端からスルスルと上げていく華麗な「玉さばき」を披露。
自陣の香車を取られながら玉を端に逃げ、かつ相手の穴熊に端攻め
何を言っているのかさっぱりわからないと思いますので、将棋連盟ライブ中継アプリやAbemaTVで棋譜や局面図、解説をご覧ください。
居飛車銀冠の玉の広さを活かされ、捕まえられずに負けるのは振り飛車党としてはつらいところです。
が、本局の後手は藤井七段。この一局に関しては次元の違う将棋、と割り切って考えたほうが良さそうです。
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