将棋世界2021年10月号発売
将棋世界2021年10月号が発売になりました。
藤井聡太二冠(王位・棋聖)と豊島将之二冠(竜王・叡王)のダブルタイトル戦(第62期王位戦・第6期叡王戦)の経過や、戦術特集「復活!バランス感覚の土井矢倉-現代将棋に融合した古の戦法-」なども見どころですが、三間飛車党にとって大注目なのが、今号から始まった新たな講座です。
石川優太の三間飛車を指してみよう
新連載の講座のタイトルは、「石川優太の三間飛車を指してみよう」。その名の通り、講師は石川優太四段です。著書に「攻める振り飛車 三間飛車トマホーク」があります。
なんと1年間にわたる講座とのこと。将棋世界紙上で、戦型を限定して1年間も続く講座は、久しく無かったのではないでしょうか。
三間飛車戦法の多様性・奥深さ(平たく言えばネタの多さ)と、プロ棋界・アマ棋界を問わない現在の三間飛車人気があるからこそ、実現した講座ではないでしょうか。
先手三間VS持久戦①
第1回のテーマは、「先手三間VS持久戦①」。ノーマル三間飛車▲6七銀型+美濃囲いVS居飛車穴熊の攻防を解説しています(参考1図)。
「三間飛車を指してみよう」というタイトルからは、将棋入門者向けの雰囲気も若干漂いますが、そこは将棋専門誌上の講座。
「三間飛車戦法は、先手番ならば飛車を7筋、後手番ならば飛車を3筋に振る振り飛車戦法で・・・」のような出だしで始まるはずもなく、端歩を突くタイミングについての言及があるくらい、高度な内容です。
有段者向け、または初段を目指す方向けと言えるのではないでしょうか。
今後のテーマは?
ノーマル三間飛車▲6七銀型VS居飛車穴熊の攻防が解説された、石川優太四段の新連載三間飛車講座の第1回「先手三間VS持久戦①」。
1年間の講座の中で、対左美濃や、先後を入れ替えた攻防も当然解説されるでしょう。
石川四段が▲6七銀型(△4三銀型)+美濃囲いを愛用していることもあり、この形がメインになるでしょうが、個人的には新たな形として▲5七銀型の三間飛車ミレニアム(参考2図)を解説する回があるとうれしいです。
プロ棋戦での採用数が増えてきているので、きっと解説回があるのではないでしょうか。
また、同じく採用数が増えていると感じる三間飛車穴熊の解説もどこかであるかもしれません。
追記:各回の概要(更新中)
回 | 号 | テーマ | ひとくちメモ |
---|---|---|---|
第1回 | 2021年10月号 | 先手三間 vs 持久戦① | 居飛車穴熊対策(石田流組み換え、ノマ三向かい飛車など) |
第2回 | 2021年11月号 | 先手三間 vs 持久戦② | 主に左美濃(一部居飛車穴熊)対策 |
第3回 | 2021年12月号 | 先手三間 vs 持久戦③ | △3二金型(その後居飛車穴熊に組む変化も)対策 |
第4回 | 2022年1月号 | 先手三間 vs 急戦① | △5四歩型(△6五歩早仕掛け、袖飛車など)対策 |
第5回 | 2022年2月号 | 先手三間 vs 急戦② | △5三歩型(腰掛け銀、へなちょこ急戦など)対策 |
第6回 | 2022年3月号 | 先手三間 vs エルモ | エルモ囲い急戦対策 |
第7回 | 2022年4月号 | 先手三間 vs 5筋不突き穴熊 | 一直線穴熊対策 |
第8回 | 2022年5月号 | 先手三間 vs 左美濃 | 石田流組み換え、相銀冠穴熊など |
第9回 | 2022年6月号 | 三間 vs 2手目△3四歩 | 右四間エルモ対策と相振り飛車。初手▲7八飛VS2手目△3四歩も |
コメント