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西田拓也五段の石田流組み換え 対 伊藤匠五段の居飛車持久戦

将棋世界2020年12月号で石田流対策の新戦法「カリスマウィルス」を解説

本
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将棋世界2020年12月号

現在絶賛発売中の将棋世界最新号。

表紙は、第33期竜王戦七番勝負で豊島将之竜王(叡王)に挑戦中の羽生善治九段です。

個人的には羽生九段が竜王を奪取してタイトル獲得通算100期を達成することを願っています。

カリスマウィルス

将棋世界で現在連載されている講座のひとつが、「アマのための月刊B級ファン」です。講師はアマチュア強豪の美馬和夫さん。

そして第7回を迎えた今月号で解説されているのが、タイトルに書いた「カリスマウィルス」です。

講師曰く、「棋書では見かけない戦法」とのことで、たしかに私も見かけたことはありません。女流の公式戦では数局使われたことがあるそうです。

3手目▲7五歩(第1図)からの先手石田流対策の新戦法で、発明者、発明のきっかけ、名前の由来なども載っています。

【第1図は3手目▲7五歩まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=3 ▲7五歩まで

ネタバレなしで感想だけにとどめますが、まぁなんというか・・・石田流側から見ていろいろな意味で厄介な戦法だと思います。先日紹介した「こなたシステム」に似た厄介さがあります。

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私は乱戦に進めるのは嫌なのでじっくり戦いたいですが、石田流側はどういう方針で指すか、事前に対策を考えておいたほうがよさそうです。

なお、講座の最後で解説されているように、この戦法は先手石田流側から狙うこともできます。優秀だと感じたら、自らカリスマウィルスを採用してみるのも良いでしょう。ただ実際のところ、自ら指しても相手に指されても、どちらでも苦労が多い戦法だと感じます。

何を言っているのかよくわからないと思いますが、詳しくは本講座をご覧ください。ちなみに、このカリスマウィルスは相三間飛車ではありません。

四間飛車VS居飛車急戦特集も

将棋世界2020年12月号について補足しておくと、戦術特集は「令和に生きる三大急戦のいま -現代の考え方を知れば、まだまだ有力-」です。

ここでいう三大急戦とは、以下の3つ。

三大急戦
  1. ▲4五歩早仕掛け
  2. 棒銀
  3. ▲5七銀左急戦

前者2つは北島忠雄七段が講師を務める講座で、3つ目の▲5七銀左急戦は加藤桃子女流三段が担当する付録「定跡次の一手 桃子とGo To! ▲5七銀左急戦の旅へ」で解説されています。

振り飛車側はすべて四間飛車ですが、この三大急戦は対三間飛車にもあり、応用できるので、三間飛車党や三間飛車に苦しむ居飛車党にも参考になるでしょう。

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