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西田拓也五段の石田流組み換え 対 伊藤匠五段の居飛車持久戦

VS右四間かんたん講座 第1章・第2節 先手右四間飛車には

右四間飛車

この記事は、2003年ごろに書いた記事に加筆修正を加えたものです。

目次

致命的な一手の違い

この「VS右四間かんたん講座」では、三間飛車側が先手番のときについて解説していきます。

なぜなら、先手右四間に対して後手三間飛車を狙うと、三間飛車不利となってしまうからです。

右四間飛車側を先手として、初手から▲7六歩△3四歩▲4八銀△4四歩▲4六歩と、先手が一直線に右四間を目指してきたとき、△3二飛(第1図)とすれば後手三間飛車となりますが・・・

【第1図は6手目△3二飛まで】
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=6 △3二飛まで

第1図以下の指し手
▲4七銀  △4二銀
▲5六銀  △6二玉
▲4八飛  △5二金
▲4五歩  △同 歩
▲同 銀  (第2図)

【第2図は15手目▲4五同銀まで】
後手の持駒:歩 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v王v金v銀v飛v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ 銀 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ 飛 ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=15 ▲4五同銀まで

▲6五角問題

以下、△8八角成▲同銀△3三銀というのが対右四間における常套手段ですが、この場合ここで▲6五角(第3図。▲8三角成と▲3二角成の狙い)があるので後手だめです。

【第3図は19手目▲6五角まで】
後手の持駒:角 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v王v金 ・v飛 ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・v銀v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 角 ・ 銀 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| ・ 銀 ・ ・ ・ 飛 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 王 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩二 
手数=19 ▲6五角まで

また、第1図以下の手順中△5二金のところ△7二玉は、以下同様に▲4五歩△同歩▲同銀とこられ、ここでの△8八角成▲同銀△3三銀には今度は▲3四銀(参考図)があります。

【参考図は19手目▲3四銀まで】
後手の持駒:角 歩 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・v金 ・v桂v香|一
| ・ ・v王 ・ ・ ・v飛 ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・v銀v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| ・ 銀 ・ ・ ・ 飛 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 王 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩二 
手数=19 ▲3四銀まで

これも後手不利です。

したがって、初手から▲7六歩△3四歩▲4八銀△4四歩▲4六歩という展開の場合は、飛車を振るのならば四間飛車にするよりないようです。

不急の▲2六歩

ただし、序盤の手順中▲4八銀や▲4六歩の代わりに▲2六歩ならば、右四間側の4筋の攻めが1手遅くなるため、後手番で三間飛車にすることも可能です。

この展開については、これから進めていく講座(先手三間飛車VS後手右四間)の中で、後手右四間側が△8四歩を突いている形と考えればよいでしょう。

というわけで、本講座では三間飛車側が先手の場合について解説していきます。

次回は、初手▲7六歩に対する2手目と3手目について説明します。

次回

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