菅井七段、斎藤七段との相穴熊戦を制しA級昇級&八段昇段 順位戦

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A級目前の菅井竜也七段

2020年1月23日に行われた順位戦B級1組、▲斎藤慎太郎七段 対 △菅井竜也七段戦。

棋譜と詳しい解説は、名人戦棋譜速報または将棋連盟ライブ中継アプリで観ることができます。

菅井七段は、本対局前の時点で9勝1敗。残り2局のうち1勝すればA級昇級、連敗しても他の上位陣が少しでも崩れれば昇級、という非常にアドバンテージのある状態で本局を迎えました。

対する斎藤七段も7勝2敗で2番手に付けており、A級昇級のためには負けられない一戦です。

居飛車穴熊VS角道オープン三間飛車穴熊

序盤、後手の菅井七段が4手目に三間飛車を明示し、早速一触即発の局面となりましたが、対する斎藤七段が冷静な対応をとったため駒組み合戦へ。

その結果、斎藤七段の居飛車穴熊VS菅井七段の角道オープン三間飛車穴熊に進みました。

角道をとめる一手を保留している分、通常の形に比べ三間飛車側がわずかに得していると言えるのかもしれませんが、その微差を有利につなげていけるのは、トッププロか将棋の神様くらいでしょうか。

本局は両者トッププロであり、先手の斎藤七段がうまく対応したからか、菅井七段が作戦勝ちとはならず互角の駒組みとなったようです。

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切って埋めての穴熊戦

中盤以降、菅井七段が猛攻を仕掛けましたが、斎藤七段が正確に受け止めたため決着は付かず。逆に斎藤七段がカウンターを仕掛けましたが、そこからがプロの真骨頂でした。

菅井七段は攻めの手がかりが無くならない範囲で小駒を自陣に巧みに埋め、自玉の耐久力を高めつつ、「カウンター返し」もほぼ小駒だけで仕掛けていき、最後はマムシのと金攻めで斎藤玉を仕留めてしまいました。

単純な受けではない、カウンター返しを見据えた1段目の桂打ちや香打ちも現れ、これが振り飛車穴熊なのだなぁと感心した次第です。

菅井七段、A級昇級&八段昇段

本局に勝利した菅井七段は、A級昇級とともに昇段規定により八段に昇段しました。おめでとうございます。

現在順位戦A級で久保利明九段が苦しんでおり、来期のA級に振り飛車党が一人もいなくなる可能性がありましたが、これで少なくとも一人在籍することになりました。久保九段にも踏ん張ってほしいところです。

・・・が、羽生善治九段が降級するところを見たくない思いも強くあります。見ていてつらい順位戦A級が、もうしばらく続きそうです。

参考:評価値グラフ

※棋譜解析エンジン / 評価関数:
 YaneuraOu NNUE 4.88 / 振電改

1月28日追記:直接対決は羽生九段勝利

1月24日に順位戦A級、▲羽生九段 対 △久保九段が行われました。

居飛車穴熊VS四間飛車穴熊の大熱戦になり、結果は羽生九段の勝利。羽生九段は3勝4敗となり降級の危機を脱しつつありますが、一方の久保九段は1勝6敗と非常に厳しい状況です。