トップ棋士対談「石田流の現在と未来」
公開されたのは今年の2月ですが、遅ればせながら紹介しておきます。
将棋情報局にて、佐藤康光九段と鈴木大介九段(当時八段)のトップ棋士対談「石田流の現在と未来」の一部が公開されています。
この記事は、将棋世界2017年3月号の特集「いま石田流がアツい!」の中の記事の1つです。
鈴木大介九段は、新・石田流(7手目▲7四歩。第1図)を生み出し、石田流、四間飛車、ゴキゲン中飛車などの振り飛車を駆使して棋戦優勝やタイトル挑戦にまでたどり着いた名棋士(現将棋連盟常務理事)。
藤井猛九段、久保利明王将とともに「振り飛車御三家」と呼ばれています。
佐藤康光九段は、鈴木九段や久保利明王将が挑戦者となったタイトル戦で何度も石田流を受けて立っています(永世棋聖、現将棋連盟会長)。
お二人とも役員になっていますが、まだまだ現役バリバリです。
対石田流 4手目問題
面白い対談ですが、とりわけ興味深いのが、基本図からの居飛車の4手目の選択について。
一部引用させていただきます。
佐藤 それで、基本図からの居飛車の4手目について、最初に挙がった8手の勝敗についても調べてきました。
すると驚いたことに、△1四歩だけが勝ち越していたんですよ。
あくまでこの3年だけの話ですが、△8四歩や△4二玉など、ほかの7手はすべて居飛車がわりと大きく負け越していました。
私はデータにはこだわらないタイプなのですが、さすがにちょっとびっくりしましたね。
石田流党にとって、とてもうれしいデータです。
一方で、4手目△1四歩は強敵ですので、これに対して5手目▲1六歩、▲7六歩、▲7八飛といった選択肢の中からどれかを研究して、指しこなせるようにしておくとよいでしょう。
関連記事
記事の後半で、4手目△1四歩以下の攻防の実戦例や棋書を紹介しています。
その他の石田流特集記事
将棋世界2017年3月号は、この対談の他にも以下のような石田流特集記事が載っているため、三間飛車党、特に石田流党の方々にオススメです。
- 講座「井出隼平の石田流基本のキ」井出隼平四段
- 関西発・石田流座談会「石田流は大好きです」西川和宏六段×村田顕弘五段×宮本広志五段
- 講座「下町流軽快石田で居飛穴撃破! 」小倉久史七段
- 石田流自戦記「ファンの多い振り飛車を盛り上げたい」黒沢怜生五段
- 次の一手「石田流次の一手」安用寺孝功六段
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