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藤井猛九段、ノーマル三間飛車穴熊からの石田流組み換えを採用 王位戦

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藤井猛九段VS佐藤天彦前名人

2019年11月22日に行われた第61期王位戦予選、▲藤井猛九段 対 △佐藤天彦九段(前名人)戦。

本局の棋譜と詳しい解説は、将棋連盟ライブ中継アプリで観ることができます。

角道オープン三間からノーマル三間飛車穴熊へ

先手番となった藤井九段は、初手に三間飛車を明示したあと角道オープンのまま駒組みを進めます。対する佐藤九段は角道を開けずに早々に左美濃へ。

それを見た藤井九段は、逆に自身が美濃囲いではなく三間飛車穴熊を目指す趣向に出ました。この辺り、プロならでは、とりわけ藤井九段ならではの細かい工夫が見受けられ、さすがです。

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銀冠穴熊へ

序盤の駆け引きはまだ続きます。藤井九段の三間飛車穴熊を見て、今度は佐藤九段が銀冠から銀冠穴熊へ組み換えを図ります。

このように、いったん左美濃→銀冠に囲ってから銀冠穴熊を目指す趣向は最近流行りの戦術で、通常の居飛車穴熊に組むのに比べ、隙を見せずに囲いを進展していけるメリットがあります。

振り飛車側が急戦志向であれば、銀冠穴熊にまで囲うことはできませんが、その分振り飛車側の囲いの堅さもほどほどなので見合いといえます。この「自分と相手の相対的な囲いの堅さ」というのが、現代将棋のポイントの1つです。

相居飛車戦にいたっては、相手の攻撃陣からの距離などの要素も絡め、自陣全体を囲いととらえて玉を左右に移動し直す構想がトレンドとなっており、より複雑さを極めています。

石田流組み換えへ

序盤の駆け引きはまだまだ続きます。佐藤九段の銀冠穴熊への組み換えを見て、藤井九段は石田流への組み換えを図ります。

囲いが右辺に偏る振り飛車穴熊と、左辺に広く軽く構える石田流はバランス取りが難しく、上級者向きの布陣です。視点を変えれば、プロの力の見せ所ともいえるでしょう。

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VS居飛車穴熊の基礎知識 相穴熊とは 居飛車穴熊に堅さ負けしたくない、という人にとってうってつけでしょう。振り飛車側も同じく穴熊に組んでしまいます。振り飛車側の穴熊なので、「振り飛車穴熊」と呼びます。三間飛車との組み合わせの場合、「三間飛車穴熊」と呼んでもかまいません。そして、両者穴熊の戦型を「相穴熊」と呼びます(第1図)。

藤井九段の一失を突いて佐藤九段勝利

このあと、藤井九段の仕掛けからお互い歩の手筋と小技を駆使した繊細な攻防が繰り広げられましたが、藤井九段に一失があったようで形勢が一気に傾き、96手という相穴熊戦にしては比較的短手数で佐藤九段の勝ちとなりました。

やはりプロといえども石田流穴熊でバランスを保つのは難しいようです。そして銀冠穴熊の玉頭の手厚さを存分に発揮されてしまった一局だったように思います。

参考:評価値グラフ


※棋譜解析エンジン / 評価関数:
 YaneuraOu NNUE 4.88 / 振電改

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