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前回覇者・井出隼平四段、ノーマル三間飛車を採用
第7期加古川青流戦、井出隼平四段 対 藤井聡太四段戦。
井出四段は、前回覇者でありノーマル振り飛車(角道を止める振り飛車)を得意とする実力者です。
本局では、井出四段はノーマル三間飛車を採用しました(第1図)。
しばらくあと、石田流を示唆する▲7五歩を見て、藤井四段は居飛車穴熊を見送り左美濃から速攻を仕掛けました(第2図以下、▲7六銀△5五歩と進行)。
石田流へ組み替えようとする揺さぶりに対し、気にせず居飛車穴熊を目指す棋士の方が大半です。
が、藤井四段はスキありと見て、端歩も突かずさっそく動きました。
このあたり、藤井四段の若さと勢いが現れています。
また、居飛車穴熊をあまり高く評価せず、いけると判断したらいく、コンピュータ将棋ソフトの「棋風」が影響しているのかもしれません。
藤井四段、準々決勝敗退
激戦の末、結果は井出四段の勝利。
薄い玉はいきなりの詰めろや王手など、いわゆる「流れ弾」に当たりやすく、実戦的に勝ちにくいと言われています。
また、早指し戦だと何が起こるかわかりません。
藤井四段は敗戦から学び、修正して、また強くなっていくでしょう。
勝った井出四段は、続く準決勝も勝利し、決勝に進出しました。
おめでとうございます。
NHK杯 藤井四段、森内九段に勝利
井出四段に敗れ、公式戦初の連敗となった藤井四段ですが、休む間もなく翌日さっそくNHK杯将棋トーナメントの生放送対局がありました。
しかもその相手は、森内俊之十八世名人。
対抗形でないため内容については割愛しますが、先手森内九段の矢倉に対し、後手藤井四段の右四間飛車で、藤井四段の快勝と言っていい内容でした。
何の心配もいらないようです。
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