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アマプロ戦
2020年1月4日に行われた竜王戦6組ランキング戦、▲小倉久史七段 対 △横山大樹アマ戦。
棋譜と詳しい解説は、将棋連盟ライブ中継アプリで観ることができます。
竜王戦6組で恒例となっているアマプロ戦で、ベテラン三間飛車党・小倉七段が、アマチュア棋界で大活躍中の横山アマを迎え撃ちました。
令和2年の「指し初め式」が行われたのは1月6日(月)ですが、それよりも前に行われたのは、平日に対局を行うわけにはいかない横山アマへの配慮でしょう。
居飛車穴熊VS▲4六銀型石田流
対局は、後手・横山アマの居飛車穴熊に対し、先手・小倉七段がノーマル三間飛車から得意の▲4六銀型石田流+美濃囲いに組み換えました。
▲4六銀型石田流+美濃囲いは、小倉七段と山本博志四段の共著「三間飛車新時代」の第1章で解説されている、小倉七段の得意形です(参考図。端歩の関係など、本譜の局面とは異なります)。
▲6七銀型に比べ左銀がより美濃囲いに近い位置にいるため、とりわけ玉頭が強固な美濃囲いに組むことができます。また、場合によってはさらに左銀を4五→3四(5四)と進出させて攻めに活用することもできます。
▲4六銀型の戦い方のコツについて、詳しくは本書を参照ください。
小倉七段、貫禄の勝利
横山アマの仕掛けから局面が動き始めましたが、自然な応対で小倉七段が優勢となったようです。
小倉七段はその後左桂の軽快なさばきも見せ、すわ「穴熊の姿焼き」が始まったか、という中盤の局面で横山アマが観念して投了し、65手という短い決着となりました。
自然な応対から落ち着いた指し回しで優勢を拡大していく様子は、ベテランの味とも言えます。私も三間飛車からの美しいさばきで、血気盛んな若者の攻めを華麗にいなして勝てるようになりたいものです。
参考:評価値グラフ
※棋譜解析エンジン / 評価関数:
YaneuraOu NNUE 4.88 / 振電改
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