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谷合廣紀四段、第32回世界コンピュータ将棋選手権に開発者として出場

コンピュータ将棋
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第32回世界コンピュータ将棋選手権

2022年5月3日から5日にかけて行われる、第32回世界コンピュータ将棋選手権(WCSC32)。

前回のWCSC31では、elmoがWCSC27以来2度目の優勝を果たしました。

谷合廣紀四段が開発する「prelude」

今回WCSC32に、プロ棋士である谷合廣紀四段が開発者としてエントリーしています。

チーム名は「MTL」(中村朋生氏との2人チーム)、プログラム名は「prelude」です(谷合四段はピアノを趣味の1つとしています)。

プロ棋士の出場記録としては、過去に強豪ソフト「TACOS」を開発して出場していた飯田弘之七段(北陸先端科学技術大学院大学教授)に次ぐ事例となるのではないでしょうか。

世界コンピュータ将棋選手権で何度も決勝に進出している強豪ソフトである。また、コンピュータオリンピアードの将棋部門では最多の4回優勝している。

1987年度、第18回新人王戦で準優勝(決勝三番勝負で森内俊之に0-2で敗れる)。同年度、第36期王座戦一次予選4回戦で初めて羽生善治と当たり、勝利。この頃から将棋とコンピュータの関係に興味を持ち、翌1988年から東京農工大学でコンピュータ将棋の研究を始める。

私は20年以上前からコンピュータ将棋ソフトの戦いぶりを見てきているので、TACOSの活躍は知っていますが、飯田七段の経歴をまじまじと見たのは初めてかもしれません。今調べてみてその強さに驚きました。

BERT-MCTS

谷合四段チームが開発しているのは、いわゆるDeep Learning系のソフトです。しかし、モデル構造とその入出力が、先駆者であるdlshogiと異なります。

モデルへの入力を画像的エンコード (9x9xfeatures) ではなく、文字列的エンコード (95xfeatures) としています。具体的には1一、1二・・・9九の駒と先後の持ち駒を並べた 95 字を、自然言語処理と同様の枠組みで処理しています。基本的なアイデア・モチベーションは拙作の bert-mcts と同じで、広域的な相関を浅い層のうちから取ることがひとつの狙いです。

なるほどわかりません。

「BERT」とは「Bidirectional Encoder Representations from Transformers)」の略で、「MCTS」とは「Monte Carlo Tree Search」の略です。

谷合四段は以下の動画の12分から16分の間で、BERTの特徴を語っています(再生開始位置は12分のところに合わせてあります)。

bert-mctsについて、以下のやねうらおさんのブログ記事も参考になります。

「谷AI」はまだ「序曲」なのか?

上述の動画の中で、谷合四段の苗字と「将棋AI」の言葉をもじった「谷AI」という言葉が出てきます。なかなかぴったりで味が良いです。

動画公開時点での bert-mctsの強さは、上述のやねうらおさんの2つ目の記事の通り、トップクラスにはとても及ばないものでした。作ったばかりのときだったので当然でしょう。

その後、チームMTLとして共同開発し大幅に強化されているであろうprelude。WCSC32でどのような活躍を見せるか、興味深く見守りたいと思います。はたして、その名の通り今大会での仕上がりはまだ「序曲」なのか、それともいきなり大活躍するのでしょうか?

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