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西田拓也五段の石田流組み換え 対 伊藤匠五段の居飛車持久戦

「菅井流”さばく”相振り飛車の極意」発売予定

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菅井新王位の新刊、神速で発表

初タイトルを獲得した菅井竜也王位の新刊が発売されることが、昨日発表されました。

「神速の攻め!菅井流”さばく”相振り飛車の極意」です。

タイトル奪取当日に発表。まさに神速でした。さらに、帯にはさっそく「菅井王位」の文字が。編集者の方は、さぞ指がしなったことでしょう。

ただし、発売日の発表はありません。こうご期待です。

相振り飛車戦での「菅井流三間飛車」とは?

さて、ここからが本題です。

帯には「菅井流三間飛車+先手中飛車を徹底解説」とあります。相振り飛車戦での「菅井流三間飛車」とは、どの形を指すのでしょうか?

真っ先に思いあたるのは、先手向かい飛車+矢倉に対する、後手石田流+美濃囲いでの速攻です(第1図)。

【第1図は34手目△6五歩まで】
後手の持駒:歩 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v王v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v銀 ・v金 ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩 ・ ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v銀 ・v飛 ・ ・|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ 歩 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 銀 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 ・ 角 ・ 歩 金 銀 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ 王 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩二 
手数=34 △6五歩まで

10年近く前に流行した形で、例えば第1図は2009年の竜王戦、先手・羽生善治名人 対 後手・久保利明二冠戦です。なお、本局のオープニングは後手番猫だまし戦法(2手目△3二飛戦法)で、3手目▲7七角から相振り飛車となり、第1図を迎えています。

基本的は、初手から▲7六歩△3四歩▲6六歩と角道を止め、これに対し△3五歩から石田流を目指したときになりやすい局面です。

ただし、この仕掛けは先手側が適切に対処すれば受け切れるとされ、また、そもそも先手が序盤で▲6六歩と角道を止めることが滅多になくなったことから、今では現れなくなってしまいました。

 続報に期待

はたして相振り菅井流三間飛車とはこの戦術の改良版のことを指しているのか、はたまた3筋の歩交換から左銀をスルスルと進出させていく形か。それとも新たな戦術か。

続報を期待して待ちたいと思います。

2017年9月1日追記

タイトルが改題になりました。

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菅井王位の新刊、「菅井ノート 相振り編」に改題し10月25日発売 昨日紹介した、菅井竜也新王位の新刊。この棋書のタイトルが、「菅井ノート 相振り編」に改題になりました。2017年10月25日発売予定です。「菅井ノート 先手編」、「菅井ノート 後手編」、そして「菅井ノート 実戦編」に次ぐ、続編の位置付けになりました。昨日の記事で、「相振り飛車の「菅井流三間飛車」とは、先手向かい飛車+矢倉に対する、後手石田流+美濃囲いでの速攻を指すのではないか。」と予想しましたが、当たっていたようです。マイナビ出版・将棋担当さんのツイート画像(本の表紙)に載っている局面がまさにそれでした(第1図)。
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