阿久津主税の楽しく勝とうB級グルメ戦法
現在NHK将棋フォーカス内で放送中の「阿久津主税の楽しく勝とうB級グルメ戦法」。
王道の居飛車や振り飛車ではない、一風変わったユニーク戦法(奇襲戦法も含みます)を、阿久津主税八段が解説しています(聞き手は加藤桃子女流三段)。
2020年4月の放送では、鬼殺しと新鬼殺しが解説されました。
6月のテーマに早石田と升田式石田流速攻
5月の放送では三間飛車関連の戦法はありませんでしたが、6月の放送では早石田(第1図)と升田式石田流の速攻が取り上げられています。
すなわち、第1週(6月7日放送)が「大技が飛び交う早石田」、第2週(6月14日放送)が「堅さを生かした石田流の逆襲」です。
本ブログの更新が遅いせいであいにく第1週の放送は終わってしまいましたが、第2週以降の放送には間に合います。また、NHK将棋講座テキストを購入して講座の内容を読むこともできます。
第2週で解説されている形は、私の中では升田式石田流に含めていますが、NHK将棋講座テキストでは早石田と呼んでいます。具体的にどの形かは放送かテキストでご覧ください。
爽快な手順
主に級位者に向けた内容になっているため、居飛車が最善を尽くした駒組みをしてくるではないので、早石田の速攻がズバリと決まり、読んでいてとても爽快です。
かといって明らかにおかしいココセの受けで攻めが決まっているわけではなく、特に第2週の方は居飛車側が自然な駒組みのつもりがほころびが生じてしまっており、その隙を突いて石田流の速攻が決まっている類のものなので、実戦で現れてもなんらおかしくはありません。
むしろ石田流側がチャンスに気付かず仕掛けを見送ってしまっているケースも多いのではないかと思います。
本講座で学んで、相手陣の隙を見逃さず速攻を仕掛けられるようになれば、石田流の勝率は間違いなくアップすることでしょう。
寂しいスタジオだが
テレビ放送の方は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で加藤女流三段が不在で阿久津八段ひとりの解説になっており、かつスタジオも将棋盤も普段とは異なる安価なものが使われています(6月7日放送時点)。
観ていてちょっと寂しい感じがしますが、今はどこも辛抱が必要な時期です。阿久津八段の解説は従来と変わらず高品質なので、これからも応援してきたいと思います。
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