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西田拓也五段の石田流組み換え 対 伊藤匠五段の居飛車持久戦

VS右四間かんたん講座 第3章・第3節 ▲9八角以下の構想 その5

右四間飛車
目次

△4五角の変化

前回の第3図から、本筋の②△4五同角としてむかえた第1図。

【第1図は44手目△4五同角まで】
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v飛v金v金v王 ・ ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・v歩v歩|四
| ・ 歩 歩v銀 ・v角v歩 ・ ・|五
| ・ ・ ・v歩 ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ 銀 ・ 歩 銀 歩 歩 ・|七
| 角 ・ ・ 飛 金 ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=44 △4五同角まで

頭の丸い駒が出てきてくれたので、そこを攻める一手です。

第1図以下の指し手
▲4六銀  △2三角
▲4五歩  (第2図)

【第2図は47手目▲4五歩まで】
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v飛v金v金v王 ・ ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v角 ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・v歩v歩|四
| ・ 歩 歩v銀 ・ 歩v歩 ・ ・|五
| ・ ・ ・v歩 ・ 銀 ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ 銀 ・ 歩 ・ 歩 歩 ・|七
| 角 ・ ・ 飛 金 ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=47 ▲4五歩まで

再度の▲4五歩

▲4六銀と出たあと、再度角道を止めにいく▲4五歩。

△3三銀は気合負けなので、△4五同銀と取ってくるところでしょう。

第2図以下の指し手
      △4五同銀
▲3五銀  △3三金
▲8四歩  △同 歩
▲8八飛  △6四飛
▲6八銀! (第3図)

【第3図は55手目▲6八銀まで】
後手の持駒:歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v金 ・v王 ・ ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩v金v角 ・|三
| ・v歩 ・v飛 ・ ・ ・v歩v歩|四
| ・ ・ 歩v銀 ・v銀 銀 ・ ・|五
| ・ ・ ・v歩 ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・|七
| 角 飛 ・ 銀 金 ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=55 ▲6八銀まで

じっと▲6八銀

△3三金は▲2四銀の防ぎで、指す手といったらこのくらいでしょうか。

▲8八飛のところ▲8二歩だと、△2五歩▲8一歩成△3四歩▲9一と△3五歩と進みます。ノーリスクだった前回の第5図の▲8二歩と違い、銀バサミで銀を取られたうえ自陣玉頭で勢力負けしているため、先手良しとはいえません。

右銀を犠牲にするからには、飛車を世に出し成り込みに行かないと釣り合いがとれません。そこで▲8八飛。

▲8四飛が実現してしまうと▲6三歩~▲6四歩が厳しいので△6四飛ですが、焦らずじっと自陣を引き締める▲6八銀が好手。6七の地点を受けつつ、▲7七桂と跳ねられるようになり、一石二鳥です。

第3図以下、△5四銀右には▲6五歩と叩けば後述の変化よりもさらに先手が得で、△5四銀左には▲7七桂の味が良すぎます。

そのため銀を取りにいく△2五歩~△3四歩くらいですが・・・

第3図以下の指し手
      △2五歩
▲6五角  △3四歩
▲2四銀! △同 金
▲7六角  (第4図)

【第4図は61手目▲7六角まで】
後手の持駒:銀 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v金 ・v王 ・ ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩 ・v角 ・|三
| ・v歩 ・v飛 ・ ・v歩v金v歩|四
| ・ ・ 歩 ・ ・v銀 ・v歩 ・|五
| ・ ・ 角v歩 ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ 飛 ・ 銀 金 ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 歩 
手数=61 ▲7六角まで

形を乱す▲2四銀

角切りの▲6五角が狙いの一手。△同飛と取ると▲8四飛(参考1図)で飛車の成り込みが確定します。

【参考1図は59手目▲8四飛まで】
後手の持駒:角 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v金 ・v王 ・ ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩v金v角 ・|三
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩|四
| ・ ・ 歩v飛 ・v銀 銀v歩 ・|五
| ・ ・ ・v歩 ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 銀 金 ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 歩二 
手数=59 ▲8四飛まで

角を取らずに△3四歩が後手の勝負手。以下▲8三角成とすると、△3五歩と銀を取られた形が後手の3筋の歩が伸びてくるうえ飛車の横利きが広くなり、後手が好形になってしまいます。おまけに先手の飛車先が重いのがネックです。

そこで▲2四銀と捨てるのが好手。△同金で後手の形を乱してからじっと▲7六角として、▲5五銀で飛車を取りに行く(3四に歩があるため飛車を横に逃げられず、飛車を引くと▲8四飛がある)手を見せて先手十分です。

第4図以下△6七銀と打ち込まれてもやはり▲5五銀と打ち、△5八銀成(△6八銀成)▲6四銀(参考2図)と進むと後手玉が薄すぎるため先手優勢。▲8二飛と▲4四歩(角のラインが活きている)の二重の攻めが強烈です。

【参考2図は65手目▲6四銀まで】
後手の持駒:金 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v金 ・v王 ・ ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩 ・v角 ・|三
| ・v歩 ・ 銀 ・ ・v歩v金v歩|四
| ・ ・ 歩 ・ ・v銀 ・v歩 ・|五
| ・ ・ 角v歩 ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・|七
| ・ 飛 ・ 銀v全 ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 歩 
手数=65 ▲6四銀 まで

以上で第3章の説明を終わります。

次回はラスト、「あとがき」です。

次回

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