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西田拓也五段の石田流組み換え 対 伊藤匠五段の居飛車持久戦

VS右四間かんたん講座 第2章・第4節 VS超急戦 △6二飛型 その4

右四間飛車
目次

【2】△6二飛に▲4八玉の変化

第1図は、前回の第1図から▲4八玉とした局面です。

【第1図は13手目▲4八玉まで】
後手の持駒:歩 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・v飛 ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 銀 金 王 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=13 ▲4八玉まで

後手は急攻を仕掛けてくることが大いに考えられます。今度は▲7七桂が飛車当たりになりませんが・・・

第1図以下の指し手(その2)
△8八角成
▲同 飛  △4五角
▲3八玉  △6六歩
▲4六歩! (第2図)

【第2図は19手目▲4六歩まで】
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・v角 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩v歩 ・ 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ 銀 金 ・ 王 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=19 ▲4六歩まで

角交換の後、△4五角から△6六歩。△6七歩だと▲7七銀とかわされて落ち着いてしまいますので、控えて打って、成駒で突入する狙いです。

ここで先手は、悠然と▲4六歩(第2図)と攻めを催促して良いでしょう。第2図からは、【2ー1】△6七歩成と【2ー2】△6七角成の2つの手が考えられます。角を引いてしまっては、何のために角と歩を打ったのかわかりません。

【2ー2】△6七歩成の変化

まず、【2ー1】△6七歩成について説明します。

第2図以下の指し手(その1)
△6七歩成
▲4五歩  △6八と
▲同 飛  △同飛成
▲同 金  (第3図)

【第3図は25手目▲6八同金まで】
後手の持駒:飛 銀 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ 金 ・ ・ 王 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 角二 歩二 
手数=25 ▲6八同金まで

△6八と、のところ△5八とでも、▲同金でなんともありません。▲6八同飛に対し、歩切れの後手は△同飛成と取るよりないでしょう。

第3図となって、後手は駒損の上に手損が大きすぎ、先手良しは明らかです。以下、後手がなおも暴れてきた展開について、参考として紹介しておきます。

第3図以下の指し手
△8八飛
▲7七角  △8九飛成
▲6七角  (第4図)

【第4図は29手目▲6七角まで】
後手の持駒:銀 桂 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 角 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ 金 ・ ・ 王 ・ ・|八
| 香v龍 ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 歩二 
手数=29 ▲6七角まで

△8八飛と打ってみても、▲7七角が受けにも攻めにも利く絶好打です。以下△8九飛成に、角成りを急がずさらに▲6七角が決め手。 4九の金にもひもがつくため、まさに完封です。

【2ー2】△6七角成の変化

続いて第2図から【2ー2】△6七角成には。

第2図以下の指し手
△6七角成
▲同 金  △同歩成
▲6三歩  △同 飛
▲4五角  (第5図)

【第5図は25手目▲4五角まで】
後手の持駒:金 歩 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩v飛v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ 角 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・vと 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ 銀 ・ ・ 王 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=25 ▲4五角まで

▲6七同銀と取ってしまうと、△同歩成の後△5八と~△4九とのように突進される順が残って激痛です。代わりに▲6七同金と取れば、△同歩成の後△6八とされてもそこで質駒が無く、甘くなります。

第5図以下、飛車を逃げる手は▲6七銀で大優勢なので△6八とですが、▲6三角成で優勢と思います。

例えば▲6三角成以下、△5八金とからむ手には、▲同金△同と▲同飛。また△7九銀▲9八飛△8八金と飛車を取りにくる手には、持ち駒が無くなったこの瞬間をついて▲1五角!△4二銀(△4二金には▲4一飛で詰み)▲2二飛(第6図)があります。

【第6図は33手目▲2二飛まで】
後手の持駒:歩 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金 ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・ 飛 ・|二
|v歩v歩v歩 馬v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 角|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 歩|七
| 飛v金 ・vと ・ ・ 王 ・ ・|八
| 香 桂v銀 ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=33 ▲2二飛まで

先手絶好調です。

超急戦は怖くない

以上で、第4節「△6二飛型」の説明を終わります。またこれで、第2章「VS超急戦」の説明も終了です。

次回より、第3章「VS急戦」の説明に移ります。

次回

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