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対左美濃で久保システム
第7期リコー杯女流王座戦・本戦トーナメント、室谷由紀女流二段VS香川愛生女流三段戦。
本局の棋譜は、リコー杯女流王座戦のWebサイトで観ることができます(2017年8月時点)。
後手・香川女流三段の左美濃に対し、先手・室谷女流二段がまず久保システムを目指す意欲的な構想を見せました(第1図)。
居飛車穴熊に対し玉頭を狙っていく構想であるため、左美濃に対して用いるのは意外な感じがします。
雁木へ
その後、▲5八金から▲4九玉と寄り、今流行りの雁木となりました(第2図)。
ただし今流行の▲4七銀型の「ツノ銀雁木」ではなく、オーソドックスな▲5七銀型。
しかも手損を重ねたうえ、攻撃陣が凝り形(▲3七角・▲3八飛)。
このあと後手に先行されてしまい、後手不満なしの展開となってしまいました。
「雁木でガンガン」が望ましい展開
居飛車側の動きを見て振り飛車側が飛車を右辺に振りなおす場合、▲6七銀と上がっているため雁木になりやすいですが、手損するためもっさりしてしまう印象です。
今流行りの雁木は、左右両桂による揺さぶりをみせて軽快に速攻をかけるもの。
この差が埋まるとよいのですが。
参考棋書
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