「AI時代の新手法!対振り飛車金無双急戦」発売で注目される▲2六飛+▲3七桂+▲4六銀型
先月(2020年7月)発売された、「AI時代の新手法!対振り飛車金無双急戦」(所司和晴七段 著)。
対四間飛車がメイン(第1章~第4章)であるものの、対三間飛車も載っており(第6章。また、第4章第2節は対4→3戦法なので石田流党注目)、私も購入して読んでいます。
この棋書発売でにわかに注目を集めているのが、▲2六飛(浮き飛車)+▲3七桂+▲4六銀型です(参考1図)。居飛車金無双と相性が良いとされています。
先手藤井システムVS後手居飛車急戦△8四飛++△7三桂△6四銀型
そんな中で目にとまったのが以下のやりとりでした。
島ノートの変化ですね。
約20年前から有名な定跡です。 https://t.co/qSzLRLAQqb— せきしゅ (@hige_sekishu) August 11, 2020
まったく記憶になかったので、本棚から「島ノート 振り飛車編」を引っ張り出して探してみたところ、確かに「藤井システムVS急戦 ②対右△6四銀終盤一気作戦」のところに載っていました。
その手順を、島ノート発売から約20年の時を超えてHefeweizen(通称「白ビール師匠」)が再現しているのは驚きですが、島ノートでは必死がかかるところまでの解説や、居飛車が端歩を突いていなかった場合の変化の解説なども合わせ詳細に解説されていることにも、改めて驚かされました。
「温故知新」の島ノート
「島ノート」(島朗九段 著。講談社)は本のサイズが小さい一方478ページもあり、ミニ辞典のような体裁となっています。中身のレイアウトも含め、マイナビや浅川書房の棋書とは異彩を放つ独特かつ充実の一冊です。
「AI時代の新手法!対振り飛車金無双急戦」と同じく、島ノートも四間飛車の解説がメイン(余談ですが、ひさびさに読んでみて▲6七金型ミレニアムが「カマボコ囲い」と呼ばれているのは懐かしさを通り越して初見のような衝撃を受けました)で、三間飛車の解説は少なめですが、棋書全体を通して振り飛車党にとって「温故知新」の様々な知識を学べる一冊だと思います。
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