久保九段、三間飛車藤井システムで挑むも郷田九段に破れ準決勝敗退 棋聖戦
2019年4月19日に行われた第90期ヒューリック杯棋聖戦決勝トーナメント準決勝、▲久保利明九段 対 △郷田真隆九段戦。先手番となった久保九段が採用した作戦は、三間飛車藤井システムでした。
2019年4月19日に行われた第90期ヒューリック杯棋聖戦決勝トーナメント準決勝、▲久保利明九段 対 △郷田真隆九段戦。先手番となった久保九段が採用した作戦は、三間飛車藤井システムでした。
2019年5月1日、令和元年の初日に行われた第45期棋王戦予選、▲本田奎四段 対 △永瀬拓矢七段戦。先手番となった居飛車党の本田四段は初手▲2六歩で居飛車を明示。それに対し後手番・永瀬七段は、4手目△4四歩からしばらく態度を保留したあと、三間飛車に構えました。
「三間飛車藤井システム」とは、居玉のまま駒組みを進める、△4三銀型ノーマル三間飛車の総合戦術です。もともとは居飛車穴熊対策として誕生しましたが、居飛車側の戦術の多様化にともない、対急戦、対左美濃などを含んだ総合的なシステムとして体系化されました。
「三間飛車藤井システム」を編み出した振り飛車党・佐藤和俊六段が、第77期順位戦C級2組で9勝1敗の成績をおさめ、15年目にしてついにC級1組への昇級を決めました。おめでとうございます。
コンピュータ将棋に造詣が深く、それを活用した最先端の居飛車研究によりスムーズな居飛車党転向を果たし、好成績を残している遠山雄亮六段。その遠山六段が、最近の振り飛車事情をテーマにした記事をYahoo!ニュースに投稿し、注目を集めています。
コンピュータ将棋ソフトは居飛車を高く評価しており、実際に居飛車党のソフトが世界コンピュータ将棋選手権(WCSC)などのコンピュータ将棋大会の上位を席巻しています。そんなコンピュータ将棋に振り飛車を指させるには、何らかの工夫が必要です。
第68期王将戦七番勝負第4局(二日制)、▲久保利明王将 対 △渡辺明棋王戦の2日目。封じ手は、大本命の△6五桂。狙い通り右桂が躍進し、7七と5七に脅威を与えるとともに、後手の角が9五に出られるようになったのが大きく、後手優勢です。
2019年2月24日に開始した、第68期王将戦七番勝負第4局(二日制)、▲久保利明王将 対 △渡辺明棋王戦。三連敗で後がない久保利明王将は、この第4局で本シリーズ初の三間飛車を採用しました。具体的には、初手▲7八飛から角道を止めてノーマル三間飛車にし、その後三間飛車藤井システムの布陣に構えました。
12月29日に発売になる、将棋世界2019年2月号。本号の戦術特集は「振り飛車新機軸!三間飛車藤井システムーカズトシ先生が教える!未来型三間飛車」です。総合監修に創始者ともいえる佐藤和俊六段を迎え、以下のチャプターで構成されています。
将棋情報局に、「天衣無縫 佐藤康光勝局集」発売記念のロングインタビューが掲載されました。第39回升田幸三賞を受賞した、第61期王将戦第1局の対久保利明王将戦での▲5七玉のエピソードや、第24期竜王戦1組の対木村一基八段戦での2手目△3二飛からの新手・4手目△4二銀のエピソードなどなど、盛りだくさんの内容です。