石田流の基礎知識 袖飛車とは
「袖飛車」とは、飛車を居飛車の位置から1つ寄って戦う戦術です。第1図は先手石田流三間飛車VS後手袖飛車の例ですが、石田流に限らずどんな振り飛車が相手でも、または相居飛車戦でも、飛車を1つ寄った形は袖飛車と呼ばれます。
「袖飛車」とは、飛車を居飛車の位置から1つ寄って戦う戦術です。第1図は先手石田流三間飛車VS後手袖飛車の例ですが、石田流に限らずどんな振り飛車が相手でも、または相居飛車戦でも、飛車を1つ寄った形は袖飛車と呼ばれます。
第1図は、その5の第2図から△3三銀と上がった局面です。先手陣を押し込んだことに満足して、後手が自陣に手を戻し壁銀を解消した一手で、とても価値の高い一手と言えます。また、場合によってはさらに△4四銀と上がって抑え込みを強化してくる展開も考えられ、先手はのんびりとはしていられません。
「さわやか流疾風三間飛車」(杉本和陽四段 著)のひとくちレビューをお送りします。杉本四段は、ゴキゲン中飛車も四間飛車も指す若手振り飛車党の一人ですが、初の著書は角道を止めるノーマル三間飛車の戦術書となりました。
エルモ囲いとは、コンピュータ将棋ソフトの「elmo」(瀧澤誠氏が開発。第27回世界コンピュータ将棋選手権で優勝)が好んで採用していた、舟囲いから派生した囲いです。▲7九金型(△3一金型)である点が一番の特徴です。
第1図は前回の第5図の再掲載図です。美濃囲いを大駒2枚ににらまれ、△6七歩からのと金作りもある第1図。前回解説した通り、大局観的には先手有利のように感じますが、後手の攻めを実際にどう受け止めるのか、薄そうに見える後手の船囲いを実際にどう攻略するのか、となると力と知識が必要です。
前回の第2図から、本筋の△4五角ではなく△5四角と打って迎えた第1図。△7六銀と出られるようにした一手で、▲同銀△同角から△6七歩成(または△6七銀打、△5八角成〜△6七銀打など)で6筋から殺到する狙いがあります。これに対しては2つの対応方針があり、どちらでも振り飛車が十分に戦えます。
「いきなり早仕掛け」とは、三間飛車に対する▲4五歩早仕掛けの亜種の中でも最速の部類に属する急戦定跡です。本戦法を解説した将棋世界2010年11月号の付録「定跡次の一手 対後手三間飛車 いきなり早仕掛け」が名前の由来です。アマチュア強豪の加部康晴氏が得意としていることから、「加部流」とも呼ばれています。
間もなく発売になる将棋世界2019年9月号。本号の戦術特集は、三間飛車戦法です。将棋世界2019年2月号で三間飛車藤井システムが特集されており(講師・総合監修は佐藤和俊六段)、そのとき以来約半年ぶりの三間飛車特集となります。
第1図は、前々回の第2図から本筋の③△6六歩とした局面です。ここから、その2の第2図~第3図と同様▲6八歩と低く受けたあと8筋に展開して戦う構想も考えられます。
2019年8月に、新たな三間飛車の棋書が発売されることがわかりました。「三間飛車戦記 2008~2019」です。著者は小倉久史七段と山本博志四段。「三間飛車新時代」の共著でおなじみの師弟コンビです。